車内クリーニング 嘔吐・排泄物の除菌脱臭
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車内で吐いてしまった
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介護車両などで排泄をしてしまった
嘔吐や排泄物には、胃液・胆汁・溶かされた食べ物・多数の細菌など様々なものが混じり合って、強い臭いとなります。
特に食中毒やウイルスで引き起こされた嘔吐・排泄物には注意が必要です。
▶ご家庭でできる応急処置
嘔吐物や便には通常でも様々な細菌が含まれているので注意が必要です。嘔吐の原因がウイルスであれば尚更です。
例えばノロウイルスでいうと嘔吐物1gに100万個、便1gに10億個ほど存在し、100個以下で感染すると言われているため、処理をするにしても適切な方法が必要となります。
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嘔吐物や便の除去
少なくともマスク・手袋は着用してください。まずは固形物や表面の水分をキッチンペーパーなどで取り除きます。緊急の場合はビニール袋に手を入れてすくい取り、裏にして縛ります。キッチンペーパーなどが用意できない場合は大量のティッシュペーパーを使うしかありませんが、いずれも擦ってしまうと生地の内部に浸透してしまうので注意してください。また、慌てて水分で洗い流したほうが良いかもと思ってしまいがちですが、吐瀉物がある状態で水分は使用しないでください。 -
除菌消毒
できれば乾燥する前に除菌消毒を行いましょう(飛沫の危険性が高くなるため)。
厚生労働省によるとノロウイルスの不活化には「塩素濃度500ppm(0.05%)の次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭く」や「85度以上で1分以上の加熱」が有効とされています。
【薬剤での消毒】
すぐに思い浮かぶのはアルコール系の消毒だと思いますのでまずはアルコールを嘔吐や便のあった場所に散布します。しかしウイルスには、ウイルスの粒子の周りに脂質の膜のあるタイプと無いタイプがあり、それぞれ不活化させる方法が異なります。脂質の膜がないタイプ(ノロウイルスなど)はアルコール系の消毒は有効ではなく、塩素系での消毒が必要となります。家庭用の「ハイター」であれば水約1L+製品25mlで500ppmとなります。これを布にしっかり含ませて絞って拭き取り、その後水拭きをします。ただし、アルコールは樹脂の変質、塩素系は漂白効果が高いので注意が必要です。
【熱消毒】
車のシートやマットなどはもちろん煮沸ができません。東京都の健康安全研究センターの「ノロウイルス対策緊急タスクフォース」最終報告では、カーペットなら温度設定を「高」にしたスチームアイロンを、濡らしたペーパータオルの上からあてるなどありますが、専門の業者に依頼することが望ましいとしています。 -
革シートの場合は、吐瀉物を除去した後、よく絞ったタオルで水拭きをしますが、一般の方では消毒が難しいためプロにご相談ください。
当店では「除菌マイスター」の資格保有者が色落ちや素材劣化を起こさずに
適切に除菌消毒を行うことが可能です。
▶市販の消臭剤・芳香剤はご法度
嘔吐物は処理でき、消毒もあらかた終えた・・と思いきや臭いが残っている。そんなとき、つい市販の消臭剤や芳香剤を使用しがちですが注意が必要です。
消臭方法は大きく4つに分けられます。
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化学的消臭法:化学反応を起こすことで臭い成分を中和・酸化させる
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物理的消臭法:臭い成分を吸着・包摂して臭いの成分を抑え込む
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生物的消臭法:臭いの元となるバクテリアの繁殖を抑制・分解する
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感覚的消臭法:悪臭を芳香成分で包み込むマスキングと、悪臭の元となる化学成分を良い香りの元となる構成成分に取り込むペアリングがある
芳香剤はこのうち4のマスキングに該当し、有害な悪臭原因物質の消臭という観点から見た場合、効果を得ることができないだけでなく、臭いが混ざってより不快な臭いになってしまうことがあります。
実は、さまざまな脱臭作業の中でも芳香剤や香水の脱臭は難易度が高いのです。
いちど付着してしまった芳香剤の臭いを除去するのは容易ではないため、消臭剤や芳香剤を使用する前にプロに相談してみましょう。
▶当店にご依頼ください
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自分で処理をしてみたが臭いが強すぎて歯が立たない
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量が多すぎて内部に浸透してしまった
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不安なのでしっかり消毒したい
そんなときは当店にお任せください。
※必ずしも悪臭のみを拾っているわけではありません。
まずは徹底的にクリーニングをして嘔吐や排泄物を取り除き、消毒を行います。
1度クリーニングをしただけでは解消できない場合があります。内部に浸透してしまった場合、表面の汚れや臭い成分を除去することで、奥に潜んでいる汚れや臭い成分が乾燥と同時に張力によって浮き上がります。そのため、洗浄後ひと晩しっかり乾燥させて、汚れや臭いの具合を確認して問題ない状況となるまで繰り返します。
「除菌・脱臭に近道なし!」これが当店の方針です。
嘔吐物がシートの脇や座面と背面の間に入り込んでしまった場合などは、座席をとりはずしての作業となります。
140℃のスチームで熱処理を行い消毒をします。
薬剤での消毒も行います。
取り外したシートの下にまで嘔吐物が流れていることもあります。
シートの汚れを洗いながら吸い取りを行います。